日立市妻子6人殺害事件で小松被告に死刑判決

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時事(ニュース)

茨城県日立市田尻町の県営アパートで、妻と5人の子供、計6人を殺害したうえで放火したとして、殺人や非現住建造物等放火などの罪に問われた小松博文被告(36)の裁判員裁判の判決が出ました。

水戸地裁の結城剛行裁判長は「強い殺意に基づく残虐かつ悪質な犯行で、死刑を回避すべき事情は見いだせない」として、死刑を言い渡しました。

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日立市妻子6人殺害事件の経緯

小松博文被告には5人の子供がおり、一番上の長女は11歳で、一番下は3歳の双子でした。長女以外の4人は、みな男の子でした。姉弟の仲が良く、長女はよく弟の面倒をみていたそうです。

しかし夫婦仲は良くなく、小松被告と妻との間では離婚話がこじれていたようです。

そんな家族に、2017年10月6日の午前4時頃に事件が起こりました。

小松容疑者は、就寝中の妻と5人の子供をそれぞれ包丁で複数回刺し、玄関にガソリンを撒いて火を放ちました。

焼け跡から、妻と4人の男の子が遺体で発見され、長女は意識不明の状態で病院に運ばれましたが、病院で死亡が確認されました。

小松被告は自ら警察署に出頭し、「家族を殺して自宅に火をつけた」と自首し、逮捕されました。

日立市妻子6人殺害事件の動機

小松被告には前科があり、婚姻期間中に1年近く刑務所で服役していた時期があります。

出所後は新聞配達のアルバイトや、福島第一原子力発電所の除染作業などで生計を立てていましたが、子供が多いこともあり、決して裕福ではありませんでした。

妻は生活のためにスナックで働くようになり、そこで浮気をしたようです。事件より1年以上前の2016年9月に、小松被告は妻の浮気を知り、それを機に夫婦仲が悪くなっていきました。

更に、事件の1週間前にも、妻の新たな浮気が発覚しました。小松被告がそれを問い詰めた際に、妻が離婚を切り出し、これが殺意に繫がったようです。

『Aを他の男に取られ、子供を失うくらいなら』と考えて、妻子6人を全員殺害したとのことです。

小松被告は、拘留中に記憶喪失に

小松被告は、2018年2月23日に、殺人などの罪で起訴されました。

しかし、その年の11月26日、日立署に勾留されていた小松被告は、持病の肺高血圧症によって倒れ、一時心肺停止状態となりました。この後遺症で、小松被告は、事件に関する記憶を失ってしまいます。

そのため、裁判では、訴訟能力や責任能力も争われました。

しかし、事件直後は事件について説明できていたことなどから、水戸地方裁判所は小松被告の責任能力を認め、「身勝手で自己中心的な犯行」として死刑を言い渡しました。

事件当時の小松被告は、妻に不倫されたうえに、子供の親権まで失うことになりそうだったという状況には同情の余地もあります。
しかし、どのような理由があろうとも、殺人は許されません。
まして、罪のない子供たちまで残忍な殺し方をしたのですから、死刑という判決も理解できます。事件の記憶を失っているとのことですから、この先反省することもできないのかもしれませんが、執行されるまで罪と向き合い続けるよう願います。

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